『ロシア・中国の変質と反スターリン主義』

 拙著『ロシア・中国の変質と反スターリン主義』(著者発行・2015年1月刊)を出版しました。書泉グランデ(東京・神田神保町)4階、模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9)、ナカムラヤ(群馬県太田市本町14-27)で売っています。読んでください。
 
 ――ロシア権力者プーチンが追求しているものは何なのか。ソ連崩壊以後のロシアおよび中国の政治経済構造をいかに捉えるべきなのか。現段階における〈反スターリン主義〉とは、スターリン主義の負の遺産を超克することである、とするのも、今日の中国の党および国家を「ネオ・スターリン主義」と規定することをもって、自分が〈反スターリン主義〉を堅持していることのあかしとするのも、ともに、破産したスターリン主義をその根底からのりこえるための理論的苦闘を自分自身がやっていないことをしめすものではないのか。――
 
 目次は次のとおりです。

 

 『ロシア・中国の変質と反スターリン主義』目次

Ⅰ 今日のロシア・中国

〔1〕 プーチンの諸策動とロシア経済の特質
 一 新油田の開発と独自の技術革新をねらうプーチン
 二 石油・天然ガス産業の国家支配
  オリガルヒの手にあった諸企業の解体的再編
  極東・東シベリアと北極圏へ
 三 軍事技術を中軸とする技術開発に狂奔するプーチン
  軍事力の増強と兵器の輸出
  ロステフノロギー国家コーポレーションの特質は何か
  軍産複合体ロステフノロギーの成立
 四 農業の再建と穀物の輸出に賭けるプーチン
  急務となった小麦の品質向上
  養牛の停滞とブロイラー生産への投資の拡大
〔2〕 シェール革命にゆさぶられたロシアの天然ガス・石油諸独占体の抗争
  ロシア企業幹部の訪日とその背景
  LNGの基地建設と輸出をめぐって抗争するロシアのガス・オイル諸独占体
〔3〕 物質的現実そのものの分析の欠如
〔4〕 中国企業の特質は何か
    ――海外資源の獲得に邁進する中国国有石油企業――
  国有企業は国務院国有資産管理委に統括されている
  中国石油独占体の企業戦略と諸行動
〔5〕 中国における農業経営の大規模化の推進
  「農村土地経営権の貸し出し」を号令する党=国家官僚
  農業経営の規模を拡大するための諸形態
  (1) 各農家が他の農家から土地経営権を借りるという形態
  (2) 農産物加工企業が農家と契約をむすぶという形態
  (3) 地方政府が農民から土地使用権を剥奪する形態
  (4) 農地株式合作社

Ⅱ ロシアの資本主義的変質の構造

〔1〕 ソ連崩壊後のロシアの政治経済構造をいかに分析すべきか
  エリツィンのロシアには価値法則は貫徹されないのか
  「ショック療法」は何をもたらしたのか
  国有=国営企業の「民営化」の意味するものは何か
〔2〕 ロシアにおける土地私有化の現実形態
  土地の国家的所有制の廃止
  うみだされた諸事態

Ⅲ 〈反帝国主義・反スターリン主義〉世界革命戦略の歪曲

〔1〕 いま今日の中国(国家)をネオ・スターリン主義と規定するのはなぜか
  「ネオ・スターリン主義」とはどういう意味なのか
  「スターリン主義の負の遺産の超克」論の誤謬は克服されたのか
  「富裕層」という通俗的分析がなされる根拠は何か
  スターリン主義に主体的に対決すべきなのは誰なのか
〔2〕 「中国ネオ・スターリン主義」という規定が一年ぶりにもちだされたのはなぜか
〔3〕 唯物論的思惟からの飛翔
〔4〕 二十一世紀現代世界へのマルクス主義の貫徹
〔5〕 対象的現実の反映のゆがみ

Ⅳ ウクライナ情勢の分析をめぐって

〔1〕 ウクライナ情勢の分析について
〔2〕 ウクライナのオリガルヒ(新興財閥総帥)たち
〔3〕 論理的思考力の自己破壊――ウクライナ暫定政権はプーチンが言うほどには悪くはない、とすることがそれまでの欠陥の克服となるのか
 

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