『経済建設論ノート第三巻 レーニン理論の検討』

 拙著『経済建設論ノート第三巻 レーニン理論の検討――ボルシェビキの経済建設論』――レーニンのロシア経済建設の苦闘にせまる!――(著者発行、2015年3月刊)を出版しました。書泉グランデ(東京・神田神保町)4階、模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9)、ナカムラヤ(群馬県太田市本町14-27)で売っています。読んでください。

 目次は次のとおりです。

 『経済建設論ノート第三巻 レーニン理論の検討――ボルシェビキの経済建設論』目次
Ⅰ 新経済政策とは何であったのか
 〔1〕 レーニンの過渡期経済建設解明の陥穽は何か
    「労働の量」にかんするレーニンの解明は?
    「国家資本主義」という概念の実体化
    「戦時共産主義」政策をレーニンはどのように反省したのか
    「社会主義的物々交換」の想定
    現出した「普通の売買」「貨幣流通」への驚愕と対決
    ルーブリは貨幣なのか
 〔2〕 新経済政策をどのように捉えかえすべきなのか
    うみだされたのは商品・貨幣関係なのか
    ブハーリンが「価値関係に立脚しない価格」論をなげすてたのはなぜか
    プレオブラジェンスキーらがスターリンに屈服したのはなぜか
 〔3〕 新経済政策にかんする渡辺寛の考察
    渡辺寛はレーニンに何をみたのか
    強い調子のレーニン批判
    自己の認識を改めうるきっかけ
    貧農委員会について
    新経済政策の意義は商品経済を許容したことにあるのか
 〔4〕 レーニンは貨幣の廃止をどのように構想したのか
    貨幣の廃止をいそぐのはなぜなのか
    マルクスの規定をどう理解しているのか
    貨幣を廃止するための一つの方策
    ルーブリをどのようにして安定させたのか
 〔5〕 実戦論的アプローチの欠如
    ブハーリンおよびピャタコフの解明は?
 〔6〕 副島種典の「フォンド」論
    「抽象的な社会主義社会」をいかにして「想定する」のか
    ソ連の現実を擁護するための解釈
    社会主義社会に残存する貨幣とは?
    社会主義社会における賃金とは?
    フォンドとはいったい何なのか
Ⅱ 驚くべき構想
 〔7〕 革命ロシアでの「紙幣の増発」論――ブハーリン、プレオブラジェンスキー共著『共産主義のABC』にみられるもの――
    膨大な紙幣の発行は理論的に基礎づけられていた!
    レーニンとは異なる発想・考え方
    膨大な紙幣の発行に誰も疑問をいだかなかったのはなぜなのか
    将来からの照射による現在的事態のおおい隠し
    諸生産物の「価格」の操作
 〔8〕 一九三〇年代のソ連における「計画=社会主義経済発展法則」論
    日本のスターリン主義者による紹介
    「計画」を「法則」とみなすのはなぜか
    賃金・価格・貨幣をどのようにして「意識的に計画化する」のか
 〔9〕 ラピドス、オストロビチャノフの見解の特質
    商品・貨幣の形態の活用は労働時間の直接の計算とどうつながるのか
    賃金・原価を貨幣の形態で計算する、とは?
 〔10〕 富岡裕の「計算標章・労働証票」論
    新たな社会主義理念の提示
    「協同組合社会主義」理念をうちだしたのはなぜか
    「ルーブリは計算標章の疎外された一変種である」とは?
Ⅲ 労働者と農民をどのように組織化すべきなのか
 〔11〕 労働組合論争からつかみとるべきものは何か
   一 対立はどこにあったのか
   二 労働組合をめぐって問題がうかびあがったのはなぜか
   三 工場委員会の帰趨に刻印されたものは何か
    国家の死滅とともにソビエトは消滅する、と捉えるのはなぜか
 〔12〕 穀物徴発および貧農委員会創設にはらまれている問題は何か
   一 穀物徴発を実施したのはなぜか
   二 農業政策・農民組織化上の問題は何か
    「農民を分化させる」とは何を意味するのか
    一九一八年の晩秋のレーニン
    「土地の均等用益」へのレーニンの態度をどう捉えるのか
    クラークといかにたたかうべきなのか
    貧農委員会と村ソビエトの衝突をもたらした組織論的根拠は何か

 なお、eメールで注文いただけば、送料当方負担で本(317頁、本体3,200円+税)をお送りいたします。